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2020.03.25

放っておくと、脳梗塞や心筋梗塞も!成人の6人に1人! 生活習慣病の代表疾病「糖尿病」のリスクと治療とは?


「糖尿病」という病名は聞いたことがあっても、どんな病気かよくわからない、という人がほとんどではないでしょうか?生活習慣病の代表疾病と言われている糖尿病。早めの対策が重症化を防ぐ重要なポイントです。

糖尿病とはどんな病気なのか、また予防策と治療法についてご紹介します。

現代の生活は糖尿病予備軍になりやすい!?

糖尿病患者数は過去最高を更新!

厚生労働省が発表した「2017年患者調査の概況」によると、糖尿病患者数は前回調査(2014年)から12万3,000人増えて、過去最多の328万9,000人になりました。特に65歳以上の患者数は過去最多になり、65歳上の半数近くの人は糖尿病ともいわれています。

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糖尿病患者が増えている大きな原因のひとつに、現代人の「過食」があげられます。食事からとった炭水化物はブドウ糖(血糖)となり血液の中に吸収され、細胞に取り込まれ、エネルギーとして全身に使われます。ブドウ糖が細胞に取り込まれるときに助けとなるのが、インスリンという膵臓から分泌されるホルモンです。

過剰な食事摂取が続くと、使いきれないエネルギーがまずは内臓脂肪としてたまってしまいます。脂肪自体にインスリンを効きにくくする性質があるため、体内に脂肪が蓄積してしまうと、本来エネルギーとして使われるべきブドウ糖が使われにくい状態ができてしまい、慢性的に血糖値が高い状態が続くことになります。

特に新陳代謝が落ちてくる50歳以上になっても、若い時と食べる量が変わらない状態が続くと「過食」となり、糖尿病を引き起こす原因となります。

糖尿病は、インスリンの効果が十分に発揮されないために、血液中のブドウ糖(血糖)が使われにくくなってしまう病気です。

インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖値を一定の範囲におさめる働きを担っています。血糖の濃度が高い状態が慢性的に続くと、血管が傷ついていき、将来的に合併症やより重い病気につながることもあります。

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糖尿病には1型、2型、妊娠糖尿病があり、1型は、自己免疫疾患やウイルス感染を契機として、膵臓でインスリン分泌細胞が破壊されるもので、主に子どもや若年層が多く発症します。2型はインスリン非依存型といわれ、遺伝的要因に生活習慣が重なって発症するもので、主に中高年以降に患者が多くみられます。糖尿病患者の95%以上が2型といわれており、日本でその疑いがある人は成人の6人に1人、約1,870万人にのぼっています。

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早期の治療が合併症や重症化を防ぐカギ!

糖尿病は進行すると重い合併症を引き起こすことで知られています。しかし、初期の段階では血糖値が高くてもほとんどの人に症状はあらわれません。健康診断などの血液検査で、血糖値が高い、と指摘されても、危機感を持ちにくいということもあり、そのまま放置してしまい、いつの間にか重症化しているというケースもあります。

糖尿病の合併症は3大合併症といわれ、高血糖の状態が慢性化することで、全身の細小血管が傷つき、以下のような重い合併症を引き起こします。

(1)目の中の血管が傷つき、視力が落ちる「糖尿病網膜症」
(2)腎臓の働きが悪くなる「糖尿病腎症」
(3)手足のしびれや感覚がにぶくなる「糖尿病神経障害」

さらに進行すると、細小血管のみならず大血管にも症状が及び、脳卒中や狭心症、心筋梗塞などを引き起こすことも。またがんや認知症の危険性も高まります。進行をくいとめるには、早めの処置が必須です。

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合併症予防には血糖コントロールが重要!

糖尿病発症の判定基準は?

糖尿病、または予備軍になっても、症状は出ません。自分が糖尿病だと認識するのは、健康診断の血液検査の結果から知ることになります。空腹時の血糖値の値が126mg/dLが判定基準の1つとなります。

血糖値は食事によって変動するので、もう一つの判定基準として平均値を反映するHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の値を確認します。HbA1c値は、赤血球中のヘモグロビンという色素のうち、どれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値。HbA1cは過去1~2か月の血糖値の平均を反映して、上下するため、毎日変化をするものではなく、2~3カ月に一度の検査で測定されます。血糖値が126mg/dL、HbA1c値が6.5%、両方の値以上で糖尿病と診断されます。

さらにHbA1c値は7.0%未満が合併症予防のための目標値です。血糖値、HbA1c値と両方を適切な範囲に維持することを血糖コントロールといい、糖尿病予防にはとても大切なことです。

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糖尿病は初期の頃の自覚症状はありませんが、高血糖がかなり高くなって初めて、のどが渇く、トイレが近い、疲れやすい、体重が減る、などの症状が現れます。本来エネルギーとして使うべき糖が、使われないまま尿として排出されているからです。

症状が全くないままの人もいれば、急にこのような高血糖の症状が出て、糖尿病とわかる人もいます。肥満は糖尿病の入り口ともいわれますが、実は太っていなくても内臓脂肪がついている、という「隠れ肥満」の人も要注意です。
というのも、内臓脂肪はインスリンの働きを妨げるため糖尿病になりやすくなるからです。

糖尿病と診断されたらやるべきこと

では具体的に、糖尿病と診断されたらどうすればよいのでしょう?糖尿病の治療は「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つがあります。

食事療法は主にカロリーコントロールをします。糖尿病治療に有効な1日の摂取カロリーの計算方法は、理想体重(身長×身長×22)×25~30です。例えば、身長160㎝の人は、1.6×1.6×22=56.2 56.2×25~30=1400~1700kcalが1日の摂取カロリーの目安となります。

運動療法は、週3回以上、一日20分以上の運動が推奨されています。これまで運動の習慣がない人が始める場合は、まずは無理なく続けるために、食後10分歩く、など手軽にできる運動を取り入れてみるのも。一気に体を動かすよりも、生活の中で少しずつでも継続していく方が効果は上がります。

薬物療法は、飲み薬や注射薬を使い、血糖値を上がりにくくしたり、インスリンそのものを補ったりします。人によっては、食事療法と運動療法と同時に薬物療法を始めるケースもあります。早期で薬物療法を始め、HbA1c値を早い段階で改善させることで、その後の合併症のリスク低下へとつながるからです。

糖尿病の合併症予防のためには、このような療法で、血糖コントロールが欠かせません。しかし自由に食事が摂れない状況にイライラしたり、思うように運動ができなかったり、家族の中で自分だけメニューが違う、など、時にストレスや孤独を感じてしまうほか、モチベーションを保てないこともあるでしょう。そんな人は、血液検査の結果や食べた量、運動量などを入力して、数値を管理してくれるアプリなどを利用してみると良いかもしれません。アプリに毎日の記録をすることで変化が目に見えてモチベーションアップにつながります。アプリを通して、自分と同じように治療と向き合っている人との交流や家族と繋がる機能があるものを利用すれば、さらにモチベーションがアップするはずです。

糖尿病治療はこれまでの自分の生活習慣を見直す良いチャンスともいえます。家族みんなで食生活を見直すきっかけにしてみることも大切です。

まとめ

自分で血糖値をコントロールするのはなかなか難しい、そんな人のためにスマートフォンのアプリでHbA1c値の管理や薬の服用記録ができる、糖尿病の重症化予防を応援する医療保険「糖尿病の方の医療保険ブルー」が登場。

40~69歳の方なら糖尿病の治療中でも申込みが可能です。
詳しくは以下をチェックしてください。

https://www.himawari-life.co.jp/goods/blue/ ※外部サイトに遷移します

記事監修:山村聡(やまむらそう)

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Clinic Le GINZA 銀座有楽町内科院長

HP:https://www.ginzanaika.jp/ ※外部サイトに遷移します

執筆者プロフィール 酒井富士子(さかいふじこ)

経済ジャーナリスト。(株)回遊舎代表取締役。 日経ホーム出版社(現日経BP社)入社後、「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。その後リクルートに入社。「あるじゃん」「赤すぐ」(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から経済ジャーナリストとして金融を中心に活動。近著に「60代の得する『働き方』ガイド」(近代セールス社)などがある。

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