2021.07.16
【特集】正しく知る!熱中症対策 Q&A
梅雨も明け、本格的な夏がやってまいりましたね。
この時期、注意が必要なのが「熱中症」です。体が暑さに慣れていないのに、気温が急上昇する時は特に注意が必要です。熱中症は、誰もがかかる危険性があるため、正しい予防方法と対処方法を知っておくことが大切です。
今回は、この夏を安全に過ごすため熱中症対策についてQ&A方式でご紹介いたします。
Q.暑熱環境に長時間いることだけが熱中症を引き起こすわけではない…それってホント?
日ごろから、電気代を気にしてエアコンを我慢しすぎていませんか?家でも水分補給はちゃんとしていますか?暑い中でもいつも耐えているがんばり屋さんは、要注意!熱中症には、暑熱環境に長時間いるだけかかるわけではありません。ここでは、熱中症の種類について、専門家とがんばり屋さんの対話形式でご紹介します。
A.熱中症は2パターンあります。がんばり屋さんは「労作性熱中症」にも要注意!
がんばり屋さん:
先生、私、日中に熱中症を感じることはないんですが、家に帰って家事をしている時に、あれ?これもしかしたら熱中症?と感じることがあるんです。
先生:
熱中症の可能性はありますね。まず、熱中症には2パターンあります。暑熱環境の中で長時間過ごして熱中症にかかる「古典的熱中症」と、暑熱環境に加え、スポーツ・肉体労働などの筋肉運動が重なることで熱中症にかかる「労作性熱中症」です。
「古典的熱中症」はもともと在宅時間の長い高齢者の方が家で熱中症になってしまう、というのが多い事例なのですが、最近はテレワークなどでがんばり屋の方々の在宅も増えていますから、注意していただきたいですね。
がんばり屋さん:
そうなんですね!これまでは高齢者の方や子どもが特に注意すべきことかなと思っていたのですが…。そもそもなぜ家の中で熱中症になってしまうのでしょうか?
先生:
家の中に限らず、会社、教室、体育館などで、暑い中、窓は開けるけれどエアコンを使わないで我慢しているというケースで起こりがちなんです。梅雨明けから気温は1日目、2日目、3日目、と徐々に上がっていって、知らず知らずのうちにカラダにダメージが蓄積していきます。熱いお風呂は急に入ろうとしても熱くて入れないですよね。でもぬるいところから入れば熱くなっても我慢できちゃうのと同じです。屋内に長くいると気づきにくいんです。
がんばり屋さん:
天気予報などで今日は最高気温が40℃か…と見れば対策をしなきゃと思うのですが、それでは遅いんですね。1日単位で気温が30℃ぐらいだとまだがんばれるなんて思ってしまいます。
先生:
元気な人ほどがんばっちゃうんですよね。ダメージが蓄積していることに気づかない。
がんばり屋さん:
なんだか…わかります。
先生:
さて、労作性熱中症ですが、日常生活でいえば、仕事で外回りをしたり、屋内で重いものを動かしたりということも原因になります。例えば、買い物に出かけて、重い荷物を持って帰って、エアコンをつけずにコンロの前でパスタを茹でるなど…。
がんばり屋さん:
あぁ!心当たりあります!ということは、私はどちらのパターンも注意しなければいけませんね。
先生:
筋肉だけではなく、精神的な緊張も原因になるんですよ。この時期でもマスクをして外出される方もいらっしゃるでしょう。マスクをしているとどうしても顔が熱くなって熱中症のリスクは高まります。
がんばり屋さん:
それでもエチケットとしてしておきたい時はあります。
先生:
そうですね。水分は呼吸で失いやすいのですが、マスクをしていると湿気を保てるので、優しい空気が吸えて喉にやさしい。ちゃんと水分を補給して、休み休み行動すればマスクのメリットはあるでしょう。
>我慢はNG!熱中症対策は、強気よりも弱気の方がいい?詳しくはこちら。
Q.お家でできる熱中症対策って何がある?
熱中症は一定の条件がそろえば、自宅でも起きる可能性があります。しかし、適切な熱中症対策の方法を知っていれば、事前に予防することはできます。ここでは、今日からおうちで実践できる3つの熱中症対策をご紹介いたします。
まずは、熱中症の主な症状を知っておきましょう!
熱中症は、最悪の場合、命を落とす危険もあるので早めのケアが大切です。初期症状としては、めまいや立ちくらみ、顔のほてり、筋肉痛、汗が止まらない、などがあります。
熱中症がひどくなってくると、頭痛や吐き気といった症状が現れ始める。重度の熱中症になると、大量の汗が急に止まったり、筋肉がケイレンしたりする。高温状態が続くことで意識が薄れ、家族や友人の呼びかけにも反応できないといったこともあります。
自宅での熱中症対策その1:室温は28℃以下に
エアコンを使用したり、窓を開けたりして、室内の温度を28℃以下に設定すると熱中症予防になります。
ただ、家の温度は、部屋の間取りや窓の場所によっても変化するため、ぴったり28℃にこだわる必要はありません。また、過ごしやすい空間に加えて、Tシャツや短パンなど風通しの良い服装をすることも大切です。
自宅での熱中症対策その2:こまめに水分補給
水分補給のポイントは、のどの渇きを感じる前におこなうことです。体は常にゆっくりと水分を失っているので、こまめな水分補給が熱中症対策には大事なのです。
ただし、利尿作用のあるアルコールは、水分補給としてはおすすめできません。熱中症対策には、麦茶などのお茶や塩分を含んだ飲み物がおすすめです。
自宅での熱中症対策その2:無理に活動しない
暑い夏は、体力が落ちやすいので、自宅内であっても無理な活動は避けたいもの。家事やDIYなどいろいろとやりたいことがあったとしても、体調があまり良くないと感じるときは、安静にすることも必要です。
Q.周囲の人が熱中症になったとき、どうすればいい?
熱中症は、環境や体調によって誰にでも起こりうる身近なもの。一方で、放置すると死に至ることもある緊急事態であるということを認識しておかなくてはなりません。
もしも周囲の人が熱中症になってしまったら、どんな対処をしたらよいのでしょうか。いざという時のために、ぜひ知っておきたい対処法をご紹介します。
A.現場での応急処置で適切な応急処置を(以下4つ)
周囲の人に熱中症を疑う症状が見られるとき、重症・軽症に関わらずその場ですぐに応急処置を始めましょう。命を救えるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。「意識がない」など重症の場合は、応急処置をしながら救急車を呼びましょう。
《現場での応急処置》
【1】涼しい環境への避難
風通しのよい日陰や、クーラーの効いている室内に避難させます。
【2】脱衣と冷却
衣服を脱がせて体から熱を放散させます。
皮膚に濡らしたタオル等を当て、うちわや扇風機で扇いで体を冷やします。服や下着の上から少しずつ冷やした水をかけても。冷たいペットボトル、袋入りのかち割り氷などを、首の付け根の両脇、脇の下、太腿の付け根の前面に当てて血液を冷やします。
【3】水分・塩分の補給
呼びかけに応じ、意識がはっきりしている場合は、冷水を渡して飲んでもらいます(大量の発汗がある場合は、塩分も補える経口補水液やスポーツドリンク等が最適)。反応がおかしい、応答がない場合は水分を摂ると気道に流れ込む可能性があります。また、嘔吐や吐き気がある場合も、口から水分を飲んでもらうのは禁物です。
【4】医療機関へ運ぶ
自分で水分摂取ができないときは、点滴の必要があるため医療機関へ搬送します。
>慌てずに!いざというときに使える応急処置チェック表はコチラ!
いかがでしたでしょうか。夏の熱中症は誰にでも起こりうることです。外にいる時だけでなく、家での熱中症対策も大切です。熱中症は生命にかかわりますが、一人ひとりが熱中症について知識を持ち、行動することで、防ぐことができます。
また、自分の体調の変化に気をつけるとともに、周囲に気を配り、呼びかけあって、みんなで熱中症にならないようにしましょう。何事も準備をしておくことが、将来も健康でいられる秘訣かもしれません。
日ごろからの準備といえば、将来を見据えて保険も見直してみませんか?今は大丈夫とはいえ、いつ何が起きてもおかしくない時代です。保険は自身の健康だけでなく、時に周りの人も支える手段の一つになります。ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか?ご自身に合う保険に出会えるかもしれませんよ♪
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