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2018.07.06

【ひまわり一家のお悩み解決道場(2)】 FPが教える住居費・食費・お小遣いの適正額と節約方法


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「支出が多くて、なかなか貯金ができない」と悩む家庭は多いことでしょう。
家計支出のなかでも特に悩ましいのが、もっとも大きな固定費である「住居費」、家族の健康を支える「食費」、そして忘れてはいけないお父さんの「お小遣い」。

今回は“ひまわり一家”が、お金のプロであるFPの武田明日香さんに、この3つの適性額について相談してみました。
貯蓄を成功させやすい方法や節約方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

(母)家計支出額はどれくらいが適正なの?

母:家計の支出って、収入に対してどのくらいの割合がいいんでしょうか?

武田さん:まず、考え方を変えてみましょう。「理想の支出額があって、その残りを貯蓄に回す」という考え方ではなく「理想の貯蓄額を確保し、逆算して支出を考える」というのが、家計にとって最良の考え方です。

父:その理想の貯蓄額は、どのくらいになるんですか?

武田さん:理想の貯蓄は、収入の2割です。2割というと、5年で年収分の貯金ができる計算になるんですよ。

母:しっかり貯められそうね!

武田さん:収入の使途は、「2割貯蓄、6割生活費、2割自己投資」が基本です。自己投資というのは、資産運用や自分の習い事などが該当します。

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武田さん:ただし、ファミリーの場合には自己投資2割というのはあまり現実的ではないと思うので、自己投資に「子どもの教育費」を含むと考え、収入の8割で生活費と教育費を回すと考えるのがいいでしょう。

父:子どもたちも、高校以降は授業料が必要になるしね。

母:その予算もしっかり確保しておかなくてはね。

(父)僕のお小遣いはどれくらいもらえるの?

母:では、2割の貯蓄額を除いた残り8割は、どのようにやりくりすればいいんでしょうか?

父:特に「住居費」と「食費」、そして僕の「お小遣い」を聞いておきたいところです。

武田さん:収入に対する割合でいうと、住居費20~30%、食費10~15%、お小遣い8~10%が目安です。幅を持たせておいて、家族のライフスタイルに合わせて調節するといいですよ。

母:金額に直すと、今、お父さんと私の手取り月収を合わせて35.5万円だから、住居費7.1万円~10.7万円、食費3.6万円~5.3万円、お小遣い2.8万円~3.6万円くらいになるわね。

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(母)確実に貯蓄するためのコツってありますか?

母:でも、そもそも2割の貯蓄分を確保するのに自信がないわ。貯金ってどうすればうまくいくんでしょうか?困ったときにはついつい手を出してしまって……。

武田さん:普段使いの口座とは別に、貯蓄用の口座を作っておくといいですよ。収入から2割の貯蓄分を先取りして、普段目に付かないところに入れてしまいます。見えるところにあると、どうしても使ってしまいますからね。

父:貯蓄分を先取りか……。自分でやると、つい甘えが出てしまいそうだな。

武田さん:そういった場合は、積立定期や財形、貯蓄性のある保険商品なども活用してみましょう。自動で強制的に貯蓄分を先取りしてくれるので、安定して貯蓄できると思いますよ。

(母)住居費や食費などの支出はどうやって節約したらいい?

母:あとは支出の節約ね……。今のお金の使い方だと、とても収入の8割では収まりきらないわ。何かいいアイディアはありませんか?

父:一番多い支出は住居費だね。うちは賃貸だから、家賃の節約方法を聞きたいです。

武田さん:家賃が高いと感じる場合は、更新のタイミングで家賃交渉してみましょう。近隣の物件を調べて相場を出し、相場より今の家賃が高い場合は、交渉してみるといいと思います。

母:でも、ちょっとハードルが高そうね。

武田さん:そんなに構える必要はないんですよ。大家さんからしても、家賃が高いことを理由にひまわりさんたちが引っ越してしまって、月数万円の収入を失ってしまうより、家賃交渉に応じて、月数千円収入が減るだけで済むほうがいいですよね。事情を話せば、快く応じてくれると思いますよ。

父:次の更新のときに、大家さんに相談してみよう。

母:ちなみに、家賃交渉がうまくいかなかったときには、家賃が安いところに住み替えたほうがいいんでしょうか?

武田さん:住み替えの場合は、引っ越し代、敷金・礼金、仲介手数料がかかります。これらの諸経費を1年以内に回収できるかを考えて、引っ越すかどうか決めた方がいいですよ。

父:こちらの可能性も考えておかないといけないね。

母:次は食費ね。

父:僕も子どもたちも、ご飯の量が減ってしまうのは困りますね。

武田さん:大丈夫!食費の節約は、食事の量を減らすというよりも、無駄遣いせず、お得に食料を買うように工夫してやってみましょう。たとえば、お買い得になっているときにまとめ買いしたり、買い物の前に今ある食材をチェックしておいて、買い過ぎが内容にしたりといった方法が挙げられます。

母:ちょっとした買い物の工夫で、食費は節約できるのね。

武田さん:料理の工夫方法もよく紹介されていますね。たとえば、同じ食材の組み合わせで作れる献立のレパートリーを増やしたり、週末にまとめて下準備をして冷凍することで、忙しい平日の夜の料理の手間を減らして、お惣菜や外食に頼らなくて済むようにしたりという工夫ができます。

母:料理の腕も上がりそうね!

武田さん:ただし、いろんな節約アイディアを試すときは、本当にご家庭にとって節約になるかを検討してから取り入れるのが重要ですよ。たとえば、まとめ買いでも、ご家庭で食べる以上の量を買ってしまうと、食べ過ぎてしまったり、捨てることになってしまったりして、もったいないですからね。

母:確かに、そうですね。うちの食生活を考えながら、現実的なやり方を考えてみます。

父:僕のお小遣いについても、決まった額のなかでうまくやりくりできる方法を教えてほしいです。

母:お父さんったら、「今月分はもうなくなってしまったから、追加で欲しい」っておねだりしてくることもあるんだから。

武田さん:追加で渡すのがクセになると、どんどん出費が増えてしまいますから、注意したいところですよね。たとえば、「手元にたくさんあればあるだけすぐに使ってしまう」というお父さんの場合は、1ヶ月分のお小遣いを日割りにして毎日渡すというアイディアがありますよ。

父:なるほど、使い過ぎを防止できそうだし、買いたいものがあったり、飲み会の予定があったりしたときは、「目標に向けてお小遣いを温存しよう」という気にもなりそうだね。

武田さん:いずれの場合も、家計を考える際には、「家族全員でひとつの目的に向かってお金を貯め、節約しよう」という考え方が重要です。節約そのものが目的になってしまうと、しんどく感じてしまうこともありますよね。ですから、「家族の将来のためにはどのくらいの貯蓄が必要なのか」といった具体的な目的と、「そのためにはどの支出をどう減らすことが必要なのか」という計画を共有すれば、みんなが納得して節約できますし、貯蓄の目標も達成しやすいですよ。

父:これを機会に、子どもたちも含めて、みんなで家計について話し合ってみようか。

母:ぜひ、そうしましょう!

監修者プロフィール

武田 明日香(たけだ あすか)
ファイナンシャルプランナー
キャリア・デベロップメント・アドバイザー

1983年生まれ、三重県出身。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」や「Saita」「andGIRL」などの雑誌、「わたしのマネー術」などのウェブサイトをはじめ、幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人を送るための知識を伝えている。マンツーマンで家計改善に取り組む「お金の体質改善マンツーマントレーニング(jfa.ac/fpw )」のマネートレーナーとしても活動中。

株式会社エフピーウーマン ※外部サイトに遷移します

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