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2018.07.06

老後や病気に備えている?気になる40代女性の貯金事情


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40代になると、結婚や出産といったライフイベントが落ち着く方が多く、今後の家計計画を見通しやすくなってきます。

その際、特に気を付けておきたいのが、老後や病気に備えた貯金額。
40代の女性は、平均でどのくらいの額を貯金しているのでしょうか?

データを見ながら、貯金額が不足している場合のリスクや、今からでも始められる資金形成の対策について、女性ならではの視点で詳しく解説します。

ライフスタイル別、40代女性の平均貯金額

総務省統計局による「平成26年全国消費実態調査」のデータをもとに、40代女性の平均貯金額を、ライフスタイル別に見てみましょう。

独身の場合

世帯主が40代女性の世帯の平均貯蓄現在高は、959万円となっています。内訳は以下のとおりです。

・通貨性預貯金(普通預貯金):265万円
・定期性預貯金:365.2万円
・生命保険など:201.1万円
・有価証券:53.1万円
・その他:74.7万円

既婚の場合

二人以上世帯の貯蓄額を見てみると、世帯主(男女ともに含まれる)が40代の場合における平均貯蓄現在高は、929.6万円となっています。内訳は以下のとおりです。

・通貨性預貯金(普通預貯金):246.2万円
・定期性預貯金:298.6万円
・生命保険など:262.7万円
・有価証券:76.3万円
・その他:45.9万円

なお、二人以上世帯については、子どもの人数別の平均貯蓄額も集計されています。
世帯主が男性の場合や、40代以外の世帯も含みますが、参考までにご紹介しましょう。(勤労者世帯のデータを掲載。括弧内は世帯主の平均年齢)

・夫婦のみ(55.3歳):1,554.5万円
・夫婦と子ども1人(47.9歳):1,189.9万円
・夫婦と子ども2人(44.2歳):941.2万円
・夫婦と子ども3人以上(43.2歳):784.4万円

40代独身の半分は貯金なし!?貯金ゼロの人が迎える将来

40代女性の平均貯金額をご紹介しましたが、現実には、ここまでの貯蓄額を確保できていない人が多いのも実情です。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(平成29年)」によると、世帯主が40代の世帯(二人以上世帯)において、過去1年間で「貯蓄しなかった」と回答した割合は17.3%、金融資産を「保有していない」と回答した割合は33.7%となっています。

さらに40代の単身世帯(男性も含む)については、過去1年間で「貯蓄しなかった」と回答した割合は30.2%、金融資産を「保有していない」と回答した割合はなんと50.1%にも上り、40代独身者の半分が、貯蓄ゼロという結果です。

貯蓄がゼロの場合におけるもっとも大きな懸念のひとつが、老後の資金。高齢夫婦無職世帯の平均家計収支は、下記のグラフのようになります。

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出典:「家計調査(2017年)」(総務省統計局) ※外部サイトに遷移します

年金収入だけでは消費支出をまかなえず、月約55,000円の赤字が出ています。この赤字分を補うのが、現役時代の貯蓄です。

仮に65歳で退職して85歳まで生きるとすると、20年間で約1,320万円もの金額が必要になります。さらに、今後、年金支給額が変動する可能性も否定できません。
万が一減額になった場合を考えると、貯蓄がゼロの人はもちろん、ある程度貯金をしている人にとっても、老後の家計収支は厳しくなることが予想されます。

貯蓄が足りないと、最悪の場合、老後破産に陥ってしまうリスクもあります。
40代のうちから、ある程度の貯蓄額を確保しておくことが重要です。

老後の資金だけじゃない!40代女性に貯金が必要な理由

さらに、老後だけではなく、現役時代にも急なお金が必要になることがあります。

40代の女性が特に注意したいのは、女性特有の病気です。
国立がん研究センターの調査によると、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどは、40代以降、劇的に罹患率が増えていることがわかります。

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出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より作成 ※外部サイトに遷移します

以下で、40代以降にかかりやすい女性特有の病気について、治療費の目安を見ていきましょう。

乳がん

治療費の目安は、手術などを行う入院の場合で1件当たり16万5,000円、放射線療法など入院外の場合で1件あたり1万6,000円程度です。

乳がんを含めたがんの治療は期間を要することが多く、たとえば、乳がん手術後の薬物療法は、10年間続けられることもあるため、その分治療費がかかることに留意しておく必要があるでしょう。

子宮がん

治療費目安は、手術や放射線療法を行う入院の場合で1件当たり18万円、薬物療法などを行う入院外の場合で1件当たり7,600円程度となっています。

子宮内膜症

子宮内膜症だけの治療費を扱ったデータはありませんが、「乳房及びその他の女性生殖器の疾患」における治療費の目安は、手術などを行う入院の場合で1件当たり9万2,000円、薬物療法を行う入院外の場合で1件当たり3,500円程度となっています。

子宮筋腫

症状がない場合には経過観察のみですが、症状が重いときは、内服薬や注射によるホルモン治療や、手術が行われることもあります。

子宮筋腫だけの治療費を扱ったデータはありませんが、治療費の目安は、「子宮内膜症」の項目でご紹介したものと同程度だと考えるといいでしょう。

(治療費の目安は、厚生労働省「医療給付実態調査(平成27年)」のデータをもとに計算。点数計を件数で割り、1件当たりの点数に10円をかけ、3割負担として算出。)

今からでも遅くない!貯金額に不安がある場合の対処法

以上のように、貯金額が不足していると、老後や病気の際、資金不足に陥ってしまう可能性があります。

貯金額に不安がある人は、40代の今からでも対策し、資金の確保に努めましょう。具体的には、病気など現役時代の出費に備えた対処と、老後の資金を意識した対処に分けて考えます。

現役時代に備えた対処としては、まずは預貯金を増やすこと。これに加えて、医療保険にも加入しておくと安心できます。老後に備えた対策としては、個人年金保険や個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))は確実性が高く、おすすめです。

40代で貯金額が足りていなくても、決して焦らず、確実に対処することが重要です。しっかりとアンテナを張り、社会保険情勢や保険商品の動向といった情報をしっかり収集しながら、老後や病気に備えて、資金形成していきましょう。

<出典> ※外部サイトに遷移します

・「平成26年全国消費実態調査」(総務省統計局)

・「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」平成29年調査結果(金融広報中央委員会)

・「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」平成29年調査結果(金融広報中央委員会)

・「医療給付実態調査(平成27年)」(厚生労働省)

監修者プロフィール

武田 明日香(たけだ あすか)
ファイナンシャルプランナー
キャリア・デベロップメント・アドバイザー

1983年生まれ、三重県出身。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」や「Saita」「andGIRL」などの雑誌、「わたしのマネー術」などのウェブサイトをはじめ、幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人を送るための知識を伝えている。マンツーマンで家計改善に取り組む「お金の体質改善マンツーマントレーニング(jfa.ac/fpw )」のマネートレーナーとしても活動中。

株式会社エフピーウーマン ※外部サイトに遷移します

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